|
|
|
いつかは製品化されると期待していたF-16のエンジンDF。かっこいいので、発売と同時に購入しました。私は以前からF-16電動を飛行させていたので、操縦に関しては抵抗はありませんでした。重量が1600gと重いため、「どうかな~浮きにくいだろう」と思っていましたが、予想よりも楽に離陸できました。飛行中は電動DFよりもパワフルで、ループやロールなど難なくこなせました。
電動プレーンのように高価なバッテリーや充電器も必要ないので費用も少ないです。胴体はFRP塗装済み、翼はバルサにフィルム貼り、エンジンやチューンドサイレンサーなど全ての部品が入っていて\49,000は高価ではないと思います。皆さんにお勧めします。
翼端のミサイルはF-16電動DFキットに付属していたものです。本キットには含まれていません。
F-16エンジンDF 離陸ビデオ
F-16エンジンDF 着陸ビデオ
|
★ テクニカルデータ(私の場合) ★ |
全 長 |
980mm |
全 幅 |
970mm |
全備重量 |
1,600g 燃料無の場合 |
主 翼 |
面積=22dm2 上反角=1度 翼型=クラークY類似 |
エンジン |
OS製MAX15CV-DFX(リコイルスタータ付) |
静止推力 |
700gf 私の機体で測定した場合 |
R/C装置 |
JR製 送信機X-3810 受信機NER-649S(重量28g) |
サーボ |
JR製NES-371×2個(エルロン、エレベータ)
OKモデル製S2414×2個(ラダー、スロットル) |
受信機用バッテリー |
JR製4N550S(角型) これは旧型
現在は4N700S(角型) 寸法29×29×51mm 重量95g |
その他 |
スイッチハーネスC Yハーネス×2本 リードハーネス600mm×4本 |
この機体に使用したサーボのスペック
製品名/項目 |
JR製NES-371 |
OKモデル製S2414 |
スピード |
0.23sec/60° |
0.14sec/60° |
トルク |
1.3kgcm |
2.4kgcm |
重量 |
9g |
16g |
寸法(H×W×D) |
21.5×11.5×22mm |
25×14×29mm |
ボールベアリング |
無 |
1ベアリング有 |
≪使用した人からの一言≫
OKモデル製サーボは、安価で高性能みたいです。
価格とトルクとスピードはGWS製とほぼ同じで、可動音が静かです。
使い捨てると思えばお買い得の商品です。
|
|
★ 機体の組み立て ★
|
私なりに、気がついた点、工夫した点、失敗した点、こうすれば良かった点など書きました。製作の参考にしてください。 【数字】は組立説明書の番号です。
|
|
【1】主翼 【28】垂直尾翼 【34】水平尾翼
ヒンジにはテトラ製「SPヒンジS型」を使用した。
私は、フィルムヒンジの接着にエポキシ接着剤を使っています。最初に可動翼に接着し、固まるのを待ってから固定翼に接着します。接着剤をヒンジ穴にプラ板などを使って塗り、かつヒンジにも塗った後差込み、はみ出した接着剤を拭き取ります。手間はかかりますが、今まで外れるなどのトラブルは一度もありません。瞬間接着剤を使った場合、奥まで浸透しにくく、外れやすく、ヒンジが硬くなるので、エポキシ接着剤にしました。 |
|
|
【2】主翼
エルロンサーボ用マウントは、2mmベニヤ板を使用して自作した。メンテナンスが容易である。
ハッチの外形サイズは42×45mmで、四隅を2mmタッピングビスで固定した。サーボは、ハトメの向きを逆にして内側からボルトナットで固定した。
重量は純正部品を使った場合と同じになった。
|
|
【3】主翼 【36】水平尾翼
ロッドアジャスターにはテトラ製「アジャストチップMH型メタルピン0.9mm付」を使用した。キット付属のラダーホーンにピッタシ。 |
|
【注意】
胴体FRPのあわせ目は必ずしもセンターではない!! |
|
|
【8】胴体
胴体内にシェラウドを入れる場合は無理のないように! 胴体下部ハッチより挿入後に90度向きを変えます。そのとき、無理をすると胴体FRPにヒビが入ります。 私はこれで失敗(涙) |
|
【11】胴体
胴体と主翼との面の位置が左右でずれているようで気になったが、左右の主翼のねじれがないことを確認した上でカンザシパイプを接着した。私の場合、既存の穴でOKでした。 |
|
【13】サーボベッド
胴枠F-1およびF-4は胴体に合わせて削る必要があるでしょう。 |
|
【14】ノーズギヤ
私の場合、リンケージストッパーはノーズギヤ側のホーンに取り付けた。 |
|
【15】胴体
胴体側部のエアーインテークの接着。カットラインより現物合わせでカットアンドトライ。片側の穴あけが済んだら紙に型をとり、反対側の穴あけをするとよいでしょう。内側からエポキシ接着剤で接着した。接着剤が固まるまではスポンジと割り箸を利用して固定した。 |
|
【16】エレベータサーボ
エレベータ用サーボにマイクロサーボを使用したため、サーボ取付用ベニヤ板は自作して、FRP内側に貼り付けた。
|
|
【18】エンジン
スロットルとエンジン後部のホーンとを連結するロッドは、付属の物より2mmほど短い物を自作した。付属のロッドは少し長く、お互いのホーンが平行に動かず、エキゾーストのシリコンチューブ(赤色)に接触した。
ホーンの穴に対しロッドの径が細くガタつく場合、細めの収縮チューブを被せるとよいでしょう。 |
|
【19】エンジン/マフラー
キャブレターに配管するシリコンチューブ105mm位にしておくとよいでしょう。 |
|
【20】胴体
スロー調整用穴およびマフラー取付用穴は現物合わせで行うと良いでしょう。私の場合、組立説明書どおりでなかった。 ペンライトなど使って影で位置を見つける方法もあります。 |
|
【21】ニードル
私はK&S製の燃料フィルターを取り付けた。同メーカー製の取付具を胴体に接着し固定している。 |
|
【22】胴体
胴体内シェラウドにエンジンユニットをビス止めするときは、胴体前方下部エアインテークよりドライバーを差し込みます。 |
≪工具≫
L=300mm程度のプラスドライバーが必要になります。 |
|
|
【23】ファン/スピンナー
ドライブナットを締め付けるため、300mm以上の長めのボックスレンチがあると便利です。合わせて、「ピストン固定治具」があると確実です。 ネジロック剤を使いましょう。
|
≪工具≫
L=300mm程度の10mmボックスレンチまたはエクステンションジョイント
ピストン固定治具(プラグの代わりにねじ込みピストンの動きを止める) |
|
|
【24】燃料タンク
燃料タンクの組み立ての際、プレッシャー側と給油側の先端に20mm程のシリコンチューブを付けた。 |
|
【25】燃料タンク
燃料タンクにスポンジすきまテープを貼り、上からベロクロステープで固定した。 |
|
【26】パイピング
マフラープレッシャーの配管の半径は小さいので、折れ曲がってつぶれないように長さを工夫する。
私は、燃料タンクとニードルの間にK&S製の燃料フィルターを取り付けた。 |
|
【27】垂直尾翼
ラダーロッドを通すパイプとワッシャー、ラダーロッドとボールリンクはエポキシ接着剤で接着した。説明書には半田づけとなっているが、特に問題はないでしょう。
胴体両側部および垂直尾翼下のバルサ材にはエポキシ接着剤を薄く塗り、廃油が浸透するのを防いだ。さらに、胴体後部やエアーインテーク部などFRPの切断面にはエポキシ接着剤を塗布しておくと作業時などの擦り傷を防止できる。
|
|
【31】エンコンサーボ
エンコンのリンケージストッパーが胴体に接触したため、「テトラ製アジャスターストッパーS型」を使った。
【32】ノーズリンケージ
リンケージストッパーは車輪側のホーンに取り付けた。
|
|
【33】 主翼
30分硬化タイプのエポキシ接着剤を使用する場合、片側づつ作業するのが良いでしょう。
サーボ延長コードが通る穴にはあらかじめ剥離紙を丸めて詰めておけばよいでしょう。胴体および主翼にはマスキングをし、はみ出した接着剤が付着しないようにすると良い。固まる前にヘラで整形しておきます。
|
|
【35】 水平尾翼
水平尾翼の下側面と胴体取付面の下側ラインとが平行になるように取り付けます。また、左右の翼がねじれないように注意します。私の場合、仮止めした状態でねじれに気がついたので、穴を修正した。
左右の翼のねじれを見るには、翼にバルサ角材などを胴体後部方向に貼り付け、横から見て平行を確認するとよいでしょう。定盤があれば、高さを測定しながら、片側づつ接着するのが良いでしょう。
胴体および水平尾翼にはマスキングをし、はみ出した接着剤が付着しないようにすると良い。固まる前にヘラで整形しておきます。 |
≪工具≫
リンケージは、ロッドキーパーを使わず、ずべて「Zベンダー」で加工した。
「Zベンダー」は高価な工具ではないので、ひとつ購入されることをお勧めします。 |
|
|
【37】胴体 【38】胴体
FRP製のハッチはドライヤーなどで温めると柔軟になります。特に、エンジンハッチは温めてから胴体に沿わせます。無理に湾曲させようとするとFRPにヒビが入ります。 私は失敗(涙) |
|
アンテナ線は胴体側部にポリエステルテープでところどころ固定した。
|
|
【39】受信機・バッテリー/キャノピー
受信機スイッチは胴枠ベニヤ板に両面テープで張り付け、胴体下部からON-OFFできるようにした。
充電コネクタはキャノピーに開けられた穴から引き出せるようにし、収納時はべロクロステープでキャノピー内側に固定する。
受信機用バッテリーには、角型を使い、できるだけ胴体先端に配置し、その後ろに受信機を配置する。スポンジで包み固定する。 |
|
【40】重心位置/舵角調整
私の場合、規定値(主翼前縁より110mm)より5mm後ろになったので胴体先端下部にウェイトを付けた。重心位置調整のため使った鉛。ゴルフ用品ショップで購入したもの。両面テープが付シールタイプなのでカットや貼り付けが容易にできる。10g程度までなら便利かもしない。
実際に飛行してみて、主翼前縁より115mm位の方が良いみたいです。
舵角は組立説明書どおりにしてあります。
|
|
★ フライトインプレッション ★ |
|
●エンジン調整 |
私の場合、つぎのような状態で使っています。
燃 料 |
コスモ製 AeroStar30 (ニトロ30%) |
二ードル位置 |
全閉より1+3/4左に開いた状態 |
スロー調整位置 |
全閉より1+1/2左に開いた状態(工場出荷時より1/4右に閉じた位置) |
|
●フライト
4月14日に初フライトして以来、現在までに5回フライトしました。離陸も思っていたほど困難なものではなかった。速度に乗ってからの飛行では、ループ、ロール、背面など難なくこなせた。F-16電動DFと比べると、速度も速く、機体重量を感じさせないパワフルな飛行であった。着陸はF-16電動DFと同様であった。一般的な飛行機と比べると沈下が早いと思えばいい。
●離陸のコツ
一番の難点は、滑走による離陸です。滑走距離は路面の状態や風により何mとはっきりいえませんが、50mほど滑走後浮いたと思います。周囲に木などが無い場所を選んでください。私は、河川敷にあるグランドで行いました。路面は土で凹凸は決して少なくありません。
(1)できるだけ滑らかな路面を選び、向かい風で、フルパワーで発進させます。
(2)少し速度がでたところでエレベータUPします。少しでも機体が浮いたら、そのまま真っ直ぐに加速させます。高度を稼ぐより加速させる気持ちで。高度10mくらいまで真っ直ぐに加速かつ高度をとります。
(3)最初の旋回は、追い風にならない方向に大きく旋回をします。
●飛行
あまり急激なエレベータ操作をすると、機体がロールするみたいです。気をつけましょう。
●着陸
パワーを下げると沈下が激しいが、吊りすぎに注意しましょう。速度が低下した状態での風下への旋回はしないように! もし、リトライする場合、離陸と同様に速度を上げてから旋回しましょう。
|
≪前プロペラ機との違い≫
多くの前プロペラ機の場合はプロペラ後流がエルロンなどの可動翼に当たるので、エンジンをハイにすると機体の姿勢が制御できるが、ダクティッドファンのようなプッシャータイプの場合は、機体の速度が低下すると各舵の効きが鈍くなる。エンジンをハイにしたからといって、すぐには舵の効きが向上しない。
強風時や低速飛行中に「追い風」を受けて舵が効かなくなることがあるので注意しましょう。 |
|
F-16エンジンDF 離陸ビデオ
F-16エンジンDF 着陸ビデオ
|
≪F-16電動DFとF-16エンジンDFとを比較する≫
機体/項目 |
F-16電動DF |
F-16エンジンDF |
機体重量 |
1,123g |
1,600g |
翼面積 |
19.5dm2 |
22dm2 |
静止推力 |
400~450gf※1 |
700gf※2 |
翼面荷重 |
57.6g/dm2 |
72.7g/dm2 |
パワー重量比 |
0.356~0.400 |
0.438 |
※1 充電直後でかつモータをベストコンディションにした場合450gfが測定できたが、
平均的には400gf程度である。
※2 私の使用条件で測定した場合である。
|
|