送受信機において、ニュートラルやトラベル(ストローク)量に個体差があることがわかりました。
特に、JR 2.4GHz受信機の個体差が大きいです。
以下、手持ちの送受信機を使って調べた結果を記述しました。
ここで調べたニュートラル信号は全て受信機のサーボ出力のことです。
ニュートラル信号の規定値は、メーカーにより異なります。
JR PROPO ・・・ 1500μs
FUTABA ・・・ 1520μs
HITEC ・・・ 1520μs (?) はっきりわかりません。
私は、JR PROPO製品とHITEC製品しか持っていないので、FUTABA製品については調べていません。
● JR PROPO製の72MHz SPCM の場合
送信機は、X-3810、X2720、PCM9X+NET-72FMモジュール
受信機は、NER-649S、RS77S
送信機による個体差はありませんでした。
受信機 \ | ニュートラルl時の値 | -100%時の変化量 | +100%時の変化量 |
NER-649S (1) | 1500μs | -400μs | +400μs |
NER-649S (2) | 1500μs | -400μs | +400μs |
NER-649S (3) | 1500μs | -400μs | +400μs |
NER-649S (4) | 1500μs | -400μs | +400μs |
RS77S | 1498μs | -403μs | +402μs |
周波数は、信号受信時で45Hz、フェイルセーフ時も45Hzで、両方とも安定しています。
受信機NER-649Sでは、全ての値が規定値で、個体差もありませんでした。
受信機RS77Sでは、規定値より若干ずれています。
● JR PROPO製の2.4GHz DSMJ の場合
送信機は、DSX9が2台
受信機は、RD631、RD635、RD731、RD931
送信機による個体差はありませんでした。
受信機 \ | ニュートラルl時の値 | -100%時の変化量 | +100%時の変化量 |
RD631(TAIYO ゼロ戦) | 1522μs | -399μs | +399μs |
RD631(未使用) | 1524μs | -399μs | +399μs |
RD635(SNIPERⅡ) | 1523μs | -399μs | +399μs |
RD731(T-REX500EFL) | 1524μs | -396μs | +396μs |
RD731(OK ZERO30) | 1512μs | -396μs | +396μs |
RD731(A-380) | 1524μs | -396μs | +396μs |
RD931(ENIGMA) | 1509μs | -396μs | +396μs |
RD931(500 Air Wolf) | 1506μs | -395μs | +395μs |
RD931(T-REX550EFL) | 1509μs | -395μs | +395μs |
RD931(T-REX600EFL) | 1505μs | -395μs | +395μs |
RD931(T-REX700EFL) | 1511μs | -396μs | +396μs |
RD931(HEX Copter) | 1507μs | -395μs | +395μs |
周波数は、信号受信時で45Hz、フェイルセーフ時も45Hzで、両方とも安定しています。
受信機の個体差があります。同一モデルでも個体差があります。
RD931では、ニュートラルの平均値は1508μs、トラベル量の平均値は395μsです。
RD631、RD635では、ニュートラルの平均値は1523μs、トラベル量の平均値は399μsです。
RD731では、ニュートラルの平均値は1520μs、トラベル量の平均値は396μsです。
ということで、
ニュートラルが規定値に近い受信機はRD931
トラベル量が規定値に近い受信機はRD631、RD635
となりました。
● HITEC製の2.4GHz AFHSS の場合
送信機は、AURORA9、 PCM9X+モジュール
受信機は、MINIMA6E、 MINIMA6T、 OPTIMA6、 OPTIMA7、 OPTIMA9
HITECとJRとでは規格が違うみたいなので、送信機はHITEC AURORA9を使いました。
受信機 \ | ニュートラルl時の値 | -100%時の変化量 | +100%時の変化量 |
MINIMA 6E(T-Boat) | 1514μs | -403μs | +403μs |
MINIMA 6E(Cierva) | 1514μs | -403μs | +403μs |
MINIMA 6E(ICON A5) | 1514μs | -403μs | +403μs |
MINIMA 6E(R-21) | 1514μs | -403μs | +403μs |
MINIMA 6T(未使用) | 1514μs | -403μs | +403μs |
OPTIMA 6(F-15) | 1518μs | -400μs | +400μs |
OPTIMA 6(未使用) | 1518μs | -400μs | +400μs |
OPTIMA 6Lite(未使用) | 1518μs | -400μs | +400μs |
OPTIMA 7(Turmeric) | 1518μs | -400μs | +400μs |
OPTIMA 7(Paprika) | 1518μs | -400μs | +400μs |
OPTIMA 7(未使用) | 1518μs | -400μs | +400μs |
OPTIMA 9(未使用) | 1518μs | -400μs | +400μs |
同一モデルでの個体差はありませんでした。
MINIMAシリーズ(テレメトリー無)では、
・周波数は、信号受信時が45Hzで少し変動があり、フェイルセーフ時は50Hzで安定しています。
・ニュートラル値は1514μs、トラベル量は403μsです。
OPTIMAシリーズ(テレメトリー有)では、
・周波数は、信号受信時が45Hzで少し変動があり、フェイルセーフ時は72Hzで安定しています。
・ニュートラル値は1518μs、トラベル量は400μsです。
● 送信機のトリムについて
<JR PROPO DSX9の場合>
・TRVL ADJ.(トラベルアジャスト)の設定値がトリムに影響します。TRVL ADJ.の値が小さいほど1コマの変化量が小さくなります。
・Sub Trim(サブトリム)には、TRVL ADJ.の設定値は影響しません。
・TRVL ADJ.設定値が100%のとき、トリムの1(1コマではありません。数値です。)は約1.16μsに対応しています。※ トリムステップを4とすると、1コマで4.64μs変化します。
・Sub Trim(サブトリム)の1は、約1.168μsに対応しています。※ 2ステップなので、2.336μs単位で変化します。
※トリムを最大に動かしたときの変化量をトリム数値で割って求めました。
<HITEC AURORA9の場合>
・トリムおよびサブトリムは、EPA(エンドポイントアジャスター)の設定値に影響されません。
・トリムの1は3μsに対応しています。
・サブトリムの1は1.5μsに対応しています。
(以上で、完結させていただきます。 しばらくの間、修正があるかもしれません。)